粘着テープとは?工業用の種類と選び方のポイントを解説
工業用の粘着テープには、表面基材や粘着剤などの違いによって多種多様な商品が生み出されています。これらの粘着テープには、どのような種類があるのでしょうか。粘着テープを選ぶときのポイントもあわせて解説します。
工業用で使用される粘着テープは、一般的に「表面基材」「粘着剤」「剥離紙(剥離フィルム)」の3層で構成されており、それぞれの原料を組み合わせることで目的や用途に応じた粘着テープが開発されます。
粘着テープに使われる粘着剤は、一般的な接着剤と異なる点として「貼り合わせる前後で状態が変化しない」ことが挙げられます。
接着剤の場合、貼る前は液体ですが貼った後は固体になることで接着力を高めます。
これに対して粘着テープに使われる粘着剤は、液体と固体との性質を併せ持っており、状態は長期間変化しません。この特徴が、瞬間的な接着を可能にするほか、貼付後も剥がせるという利点を生み出しています。
粘着テープの選び方のポイントを、「用途」「表面基材」「厚み」「耐久性(粘着力)」の観点から、簡単にまとめました。
金属に貼る場合は、粘着剤によって化学反応が生じないか確認することも大切です。一例として、タッチパネルなどに使用する粘着テープの場合、通常の粘着剤には酸が含まれていることから、錆の原因となって必要な性能を低下させることがあります。粘着剤と金属との相性も確認しておきましょう。
▼シリコーンの粘着剤を使った製品
https://www.neion.co.jp/product/materials_tape/machining_silicone/item_16923
▼金属の接着に適した製品
https://www.neion.co.jp/product/materials_tape/tape_mhm/item_13200
柔軟性や追従性が求められるところでは不織布や塩化ビニルなどが適していますし、振動の多い環境や凹凸の多い被着体なら厚みがある発泡体が適しているでしょう。
そのほかにも、目的や使用する環境などに応じて、表面基材を選びましょう。
▼不織布の基材を用いた製品
https://www.neion.co.jp/product/seal_label/double-sided_sheet/item_261
▼塩化ビニルの基材を用いた製品
https://www.neion.co.jp/product/seal_label/transparent_viny_film/item_95
表面基材に発泡体が使われている粘着テープなら、クッション性に優れて凹凸のある被着体にもしっかり貼りつき、剥がれにくいという特徴もあります。
とはいえ、あまり厚くても使いづらくなったり、素材によってはコストが高くなったりしますので、適切な厚みの粘着テープを選ぶこともポイントです。
▼発泡体の表面基材を用いた製品
https://www.neion.co.jp/product/seal_label_singlewafer/synthetic_film/item_185
基本的に、粘着力を決めるのは粘着剤です。ただし、粘着力が強いとされるテープでも、使用する環境によっては期待される効果が得られないこともあるので、注意が必要です。
たとえば、ゴム系の粘着剤の場合、常温や低温環境であれば高い粘着力を維持できますが、粘着力が低下しやすい傾向にあります。高温環境なら、耐熱性と耐溶剤性に優れたアクリル系が適していますが、シリコーンの素材には貼り付きにくいという一面もあります。粘着力の強いテープを選ぶときは、環境や被着体も含めて確認しましょう。
▼粘着力の強い製品(アクリル系粘着剤)
https://www.neion.co.jp/product/material_tape/adhesively_neo_fix/item_6570
《参考記事》
https://www.neion.co.jp/blog/useful/imt_neofix
このようなお困りごとがありましたら、日榮新化にご相談ください。日榮新化は、1957年の創業から半世紀以上にわたり、粘着テープ(粘着フィルム)の新技術開発や需要開拓を続けてまいりました。遮熱・紫外線カット・耐擦傷性・超親水など、目的や用途に応じて機能を付与した製品も展開しており、現在では約14,000種の自社製品を保持しています。
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粘着テープとは
粘着テープとは、シート状の表面基材に粘着剤を塗布したテープのことです。工業用で使用される粘着テープは、一般的に「表面基材」「粘着剤」「剥離紙(剥離フィルム)」の3層で構成されており、それぞれの原料を組み合わせることで目的や用途に応じた粘着テープが開発されます。
粘着テープに使われる粘着剤は、一般的な接着剤と異なる点として「貼り合わせる前後で状態が変化しない」ことが挙げられます。
接着剤の場合、貼る前は液体ですが貼った後は固体になることで接着力を高めます。
これに対して粘着テープに使われる粘着剤は、液体と固体との性質を併せ持っており、状態は長期間変化しません。この特徴が、瞬間的な接着を可能にするほか、貼付後も剥がせるという利点を生み出しています。
粘着テープの種類
粘着テープは、表面基材、粘着剤、剥離紙(剥離フィルム)の組み合わせによって、多種多様な種類が作り出せます。それぞれの種類で使われる、代表的な素材をお伝えしましょう。表面基材の種類
表面基材は以下の5つのタイプにわけられます。【表面基材の種類】 | 【特長】 |
①不織布 | 柔軟性に優れた素材。ポリエステルやポリプロピレンなどの合成繊維が多い。 |
➁塩化ビニル | 硬質軟質の両方の性質を持ち、加工適正に優れている。 |
③ポリエステル | 透明性 / 平滑性 / 機械強度 / 寸法安定性などに優れている。 |
④金属箔 | アルミや銅など。導電性や耐薬品性に優れている。 |
⑤発泡体 | 厚みがあるため、振動や被着体の凹凸を吸収しやすい。剥離強度に優れる。 |
粘着剤の種類
粘着剤は実に多くの種類がありますが、大きく分けると以下の3つのタイプにわけられます。【粘着剤の種類】 | 【特長】 |
①ゴム系 | 初期粘着力に優れている。耐久性や耐候性では他よりも劣る。 |
➁アクリル系 | 様々な性能をコントロールしやすく、ラベル用途など多種多様に使われている。 |
③シリコーン系 | 耐熱性・耐候性・耐薬品性に優れる。保護フィルムなどにも用いられる。 |
剥離紙(剥離フィルム)
剥離紙(剥離フィルム)は以下の2つのタイプにわけられます。【剥離紙(剥離フィルム)の種類】 | 【特長】 |
①紙 | 一般的に多く使用されている。 |
➁フィルム | 紙粉が出ず、平滑性が高く、透明性。 |
粘着テープの選び方
粘着テープを選ぶ際には、目的や用途に応じて適した商品を選ぶことが大切です。貼り付ける被着体や環境などの要件によっては、テープの厚みや粘着力といった点も確認する必要があるでしょう。粘着テープの選び方のポイントを、「用途」「表面基材」「厚み」「耐久性(粘着力)」の観点から、簡単にまとめました。
1. 用途で選ぶ
「どこに貼り付けるか」といった用途で選ぶ場合、接着させるもの(被着体)に適した粘着テープを選ぶことが重要です。なかでも、シリコーンのように一般の粘着テープが貼り付きにくい材料に貼り付ける場合は、シリコーン系の粘着剤を使ったテープを選ぶなど相性のよい商品を選ぶ必要があります。金属に貼る場合は、粘着剤によって化学反応が生じないか確認することも大切です。一例として、タッチパネルなどに使用する粘着テープの場合、通常の粘着剤には酸が含まれていることから、錆の原因となって必要な性能を低下させることがあります。粘着剤と金属との相性も確認しておきましょう。
▼シリコーンの粘着剤を使った製品
https://www.neion.co.jp/product/materials_tape/machining_silicone/item_16923
▼金属の接着に適した製品
https://www.neion.co.jp/product/materials_tape/tape_mhm/item_13200
2. 表面基材で選ぶ
先述の通り、表面基材も粘着テープの性能を左右します。柔軟性や追従性が求められるところでは不織布や塩化ビニルなどが適していますし、振動の多い環境や凹凸の多い被着体なら厚みがある発泡体が適しているでしょう。
そのほかにも、目的や使用する環境などに応じて、表面基材を選びましょう。
▼不織布の基材を用いた製品
https://www.neion.co.jp/product/seal_label/double-sided_sheet/item_261
▼塩化ビニルの基材を用いた製品
https://www.neion.co.jp/product/seal_label/transparent_viny_film/item_95
3. 厚みで選ぶ
厚みとは、表面基材と粘着剤を合わせた厚さです。表面基材に発泡体が使われている粘着テープなら、クッション性に優れて凹凸のある被着体にもしっかり貼りつき、剥がれにくいという特徴もあります。
とはいえ、あまり厚くても使いづらくなったり、素材によってはコストが高くなったりしますので、適切な厚みの粘着テープを選ぶこともポイントです。
▼発泡体の表面基材を用いた製品
https://www.neion.co.jp/product/seal_label_singlewafer/synthetic_film/item_185
4. 耐久性(粘着力)で選ぶ
ここでいう耐久性とは、「いつまでも剥がれない」という粘着力のことを指します。基本的に、粘着力を決めるのは粘着剤です。ただし、粘着力が強いとされるテープでも、使用する環境によっては期待される効果が得られないこともあるので、注意が必要です。
たとえば、ゴム系の粘着剤の場合、常温や低温環境であれば高い粘着力を維持できますが、粘着力が低下しやすい傾向にあります。高温環境なら、耐熱性と耐溶剤性に優れたアクリル系が適していますが、シリコーンの素材には貼り付きにくいという一面もあります。粘着力の強いテープを選ぶときは、環境や被着体も含めて確認しましょう。
▼粘着力の強い製品(アクリル系粘着剤)
https://www.neion.co.jp/product/material_tape/adhesively_neo_fix/item_6570
《参考記事》
https://www.neion.co.jp/blog/useful/imt_neofix
工業用粘着テープのお問い合わせなら
工業用の粘着テープを選ぶときは、「被着体は何か」「どのような目的や環境で使うか」など確認すべきポイントがいくつもあり、専門的な知識が必要になる場合もあるでしょう。また、市販品で対応できないときは、オリジナルの粘着テープの開発も検討しなければなりません。このようなお困りごとがありましたら、日榮新化にご相談ください。日榮新化は、1957年の創業から半世紀以上にわたり、粘着テープ(粘着フィルム)の新技術開発や需要開拓を続けてまいりました。遮熱・紫外線カット・耐擦傷性・超親水など、目的や用途に応じて機能を付与した製品も展開しており、現在では約14,000種の自社製品を保持しています。
長年の開発で培ったノウハウ、高度なカスタマイズ技術、小ロットにも対応できる生産体制によって、オリジナル粘着テープの開発もご相談に応じられます。お客様のニーズにきめ細かく対応いたしますので、工業用粘着テープのご相談は、ぜひ日榮新化までお問い合わせください。
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