「エアクープ」耐ブリスターに最適なラベル素材、アウトガス対策の仕組みを解説

耐ブリスター(気泡)用ラベル素材「エアクープ」シリーズは、「アウトガス」が発生する樹脂板用のラベルとして開発しました。
「アウトガス」とは、樹脂板中に含まれる水分や二酸化炭素、または未反応モノマーなどが熱などの外的要因により樹脂外に放出される現象です。通常、そのような樹脂板に一般的な粘着ラベルを貼ると図1のように粘着剤と樹脂板の間にガスが溜り、浮き剥がれなどを起こしてしまい、製品の意匠性を著しく損なってしまいます。
図1…アウトガスが発生した際のラベル断面図
アウトガスが発生する樹脂の例…ポリカーボネート、アクリル、ポリスチレン、ABS等
耐ブリスター製品の「エアクープ」シリーズは、樹脂から発生するアウトガスを『粘着フィルムで抑え込む』タイプと、『粘着フィルムの外部に逃がす』タイプの2種類があり、樹脂からの浮き剥がれを防いで意匠性を保つことのできる製品となっております。
◆エアクープF
図2…エアクープF(アウトガスを抑え込むタイプ)
「エアクープF」は耐ブリスター用粘着剤を用いることで、樹脂と強固に密着して、浮き剥がれを抑制します。
◆エアクープMX
図3…エアクープMX(粘着面の格子溝により、アウトガスを外部に逃がすタイプ)
「エアクープMX」は、耐ブリスター用粘着剤と、日栄化工独自のマトリクス剥離紙を用いることで、粘着剤表面に格子目状の凹凸を形成させ、また凹凸が潰れにくくすることで、貼り付け後、長期間にわたりアウトガスを粘着フィルム側面より逃がすことができます。
◆エアクープG
図4…エアクープG(ガス透過性のあるフィルムにより、アウトガスを外部に逃がすタイプ)
「エアクープG」は、ガス透過性に優れたフィルムを用いることにより、粘着フィルム表面からアウトガスを逃がします。なお、「エアクープG」の表面にラミネートする場合は、ガス透過性に優れたPPフィルムのラミネート製品(弊社品名…「PP20-L-KG2」など)と合わせて使用していただく必要があります。
「エアクープ」シリーズ物性データ
「エアクープ」シリーズに興味を持たれた方は、ぜひお問い合わせください。